トイプードルがかかりやすい病気

トイプードルは健康的で活発な犬種ですが、急激に小型化した事や、人気による頻繁な繁殖により、遺伝性疾患を抱えているケースも多いです。
主に下記のような病気がかかりやすいと言われています。

トイプードルの肢の病気

・膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)
トイプードルに最も多い病気です。
膝のお皿と呼ばれている部分(膝蓋骨)がずれてしまうタイプの脱臼です。
痛みはなく自然に治る場合もありますが、症状が重いと痛みと腫れが生じ、脱臼している側の脚を地面に着けなくなります。
脱臼の仕方により、膝から下が内側や外側に曲がる事も有ります。
原因として多いのは高いところから飛び降りたり、よくジャンプをしたり、後ろ足で立ったりなど
膝に負担がかかるような外傷の他、先天的なものや、靭帯の位置がずれていたりする事などです。
ごく軽い脱臼であれば経過観察で済みますが、多くの場合手術が必要となります。
遺伝的な要因であれば軽い脱臼であっても、若くて元気なうちに手術をしておいたほうが良いでしょう。

トイプードルの目の病気

トイプードルは他の犬種より目の発達が遅く、成長が完了するのに2年前後かかると言われています。
目の病気もトイプードルでは発症しやすい病気です。

・白内障
目の中の水晶体が白濁し、視力に影響が出る病気を白内障と言います。
水晶体が白濁する為、正面から目を見ると、瞳孔の奥が白く見えます。
原因の多くは老化が原因と考えられていますが、外傷や糖尿病、中毒などが原因の場合もあります。
視力障害が起こしたら飼い主がある程度、行動の不自由さをカバーする必要があり、中でも頭をぶつけたり、
高いところから落ちるなど、ケガをさせない様に注意が必要です。
手術する方法もありますが、成功率はあまり高くないのが現状です。

・緑内障
眼球内の液体により眼圧が高まって視神経を圧迫し、視野が狭くなる病気を緑内障と言います。
初期症状は見た目に変化がありませんが、進行すると瞳孔が開いたままになり、瞳が緑や赤に見えるようになります。
緑内障の原因は分からない場合が多いですが、他の目の病気が原因となって発症する場合もあります。
治療法としては薬で眼圧を下げたり、手術を行って眼房水の流れを良くし眼圧を下げ、視神経への圧迫を減らします。


・進行性網膜萎縮症(PRA)
品種改良を行う事で作り上げてしまった遺伝性疾患で4〜5歳頃に発症します。
トイプードルはこの進行性網膜萎縮症は重度の部類に入ります。
初期症状は夜間の視力低下から始まり、徐々に明るい所でも視力が落ち、最後は失明に至ってしまいます。
また白内障を併発する事もあり、この病気の治療法は確立されていません。
現在は動物病院の遺伝子検査で調べることができます。
幸い痛みを伴うような病気ではない為、目が見えなくなっても環境に順応できるワンちゃんも多いです。
予防としてはこの病気を持つ犬の遺伝子を繁殖させない事しかありません。


・流涙症
食物アレルギーが原因であったり、涙小管が詰まっている事が原因で常に涙が溢れる病気です。
涙で目やにも一緒に流出する為、目の周りや鼻の脇の被毛が汚れます。
結膜炎や湿疹が出るワンちゃんもいます。
発症してしまったら餌の種類や方法を変更してみると良いでしょう。
涙小管が詰まっている場合は動物病院で詰まりを洗浄してもらう処置が出来ます。
再発しやすい病気なので、結膜炎にならないように、目の周りを清潔に保つ事が大切です。

トイプードルの脳の病気

・てんかん
泡を吹いて倒れるてんかん発作は動物の中でも特に犬に多く見られ、トイプードルも例外ではありません。
急に身体を硬直させ、ばたっと倒れてしまいます。
かすかに身体を震わせ、泡を吹いて意識を失います。意識を失っている間に、失禁をする場合もあります。
発作は通常30秒以内でおさまり、おさまるとまたいつも通りに戻ります。
硬直が長く続くときは命に関わる事もあります。
大脳の前脳という部分の神経細胞に脳波の異常が見られると発作が起こります。
脳波の以上には脳腫瘍や脳の奇形、損傷など脳の病気が原因となり起こります。
その他にも肝臓や腎臓の病気、低血糖、低酸素、ミネラルバランスの乱れなどがてんかん発作の原因に繋がる事もあります。
また、ストレスや天候、遺伝的な要因も考えられます。
てんかん発作が起こる原因となる病気がある場合は、その病気の治療が優先されます。
そうでない場合は抗てんかん薬を服用します。
どんな時に発作が起こりやすいかをよく観察し、発作時の状況や様子を獣医師に伝える事が大切です。
今はスマートフォンやタブレットの動画機能も発達しており、発作時の様子を録画するとより診察にも役立ちます。
原因を特定できれば予防が可能な事もあります。


トイプードルの皮膚の病気

・アトピー性皮膚炎
アレルゲンを吸い込む事で皮膚炎を起こす病気です。
強いかゆみが起こるため、しきりに体をかき始めます。
その為フケが増え、皮膚が傷ついたり、ただれたりします。
よく見られるのは耳や目の周りや、関節の内側、四肢の付け根などです。
花粉やダニの多い春から秋までなど、特定の季節に症状が起こる場合と、一年中症状が起こる場合があります。
ほこりやダニ、花粉などのアレルゲンを口や鼻から吸い込むと、皮膚と反応して炎症を起こす物質を作られ、症状が起こります。
アトピー性皮膚炎の多くは、遺伝的な素因が関与しています。
治療法としては薬物を用い、炎症やかゆみを改善します。
また、反応するアレルゲンを特定し、できるだけそのアレルゲンを排除する事が大事です。
ダニやほこりなどが原因であれば掃除を行ったり、花粉が原因であれば庭にある植物を除去したりなど対策を行ってください。


・脂漏性(しろうせい)皮膚炎
皮膚の角質化が極端にすすんだり、皮脂腺から過剰に脂が出たりして起こる、完治しにくい慢性の皮膚病です。
被毛が脂っぽくなってべたついた感じになります。体臭が強くなり、フケが落ちたりします。
また反対に皮膚がかさつく場合もあり、毛艶が悪くなります。
専用のシャンプーで薬浴したり、低脂質食を与えたりして症状を抑えますが、完治は難しいです。
外耳炎の原因にもなりやすく、注意が必要です。


・膿皮症(のうひしょう)
皮膚にいる常在菌が異常に増殖する皮膚病です。
赤い発疹が見え、だんだん広がっていき、やがて中心が真っ黒になります。
かゆみが強く、体を激しくかきます。
進行すると皮膚が膿み、悪臭や痛み、発熱を起こす事もあります。
シャンプーで洗い、抗生物質を内服または塗布し、治療を行います。
もともと皮膚病があり、二次的に膿皮症を起こした場合、原因の病気の治療が重要となります。

トイプードルの耳・口の病気

トイプードルの耳の病気

・外耳炎
耳が垂れていたり、外耳道に毛が生えたりしていると、通気性の悪さから最近の繁殖を招き、
外耳道の皮膚に炎症が起こる最も一般的な耳のトラブルです。
かゆみが起こり、足で耳をかいたり、耳を物にこすりつけたりします。
耳の中を見ると、外耳道に赤っぽい、または黄色っぽい悪臭を放つ耳垢が溜まっています。
進行している場合は分泌物が耳の外まで流れ、耳の周りが汚れる事も有ります。
薬を塗ればすぐによくなる病気です。
普段から耳の中を清潔に保つ事で、予防する事ができます。
綿棒を使って取れるようであれば耳の掃除をしてあげてください。
あまり耳掃除を頻繁にするとかえって炎症を招きやすくなりますので、注意してください。

・先天的難聴
トイプードルは、先天的に難聴が見られる傾向にあります。
治療法はとくに確立されていません。

トイプードルの口の病気

・歯周病
トイプードルに限らず、ほとんどのワンちゃんが生涯のうちに一度はかかると言われています。
小さい時から毎食後歯磨きやガーゼで口の中を磨くなど、歯磨きを習慣にする事で予防する事ができます。
おやつなども硬いものを食べさせると歯垢がつきにくく、歯磨き効果のあるおもちゃやおやつをあげると良いでしょう。
歯石が付いた場合は全身麻酔で歯石除去の手術を行う必要があります。
全身麻酔はリスクも伴いますので、そうならないよう小さい頃から歯磨きを習慣付けましょう。


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