その他、猫がかかりやすい病気

猫の種類は全部で50種類ほどしかありません。一般的には外見的な特徴により、6タイプに分類します。


セミコビータイプ(Semi Cobby)

セミコビータイプとは、コビーほど重心は低くありませんが、やはり筋肉質でたくましい体型が特徴です。
コビータイプよりやや長い肢、胴、しっぽを持ち、顔が大きくて威厳のある容姿をしています。

セミコビータイプの猫種 / アメリカンショートヘア
アメリカンワイヤーヘア / コラット
シャルトリュー / シンガプーラ
スコティッシュフォールド / セルカークレックス
ブリティッシュショートヘア / ボンベイ など

オリエンタルタイプ(Oriental)

オリエンタルタイプとは、コビーとは正反対ですらっとしたシルエットが特徴です。
肢や胴体が長くスリムで、頭も逆三角形で顎が小さく、しなやかなボディタイプが魅力です。

オリエンタルタイプの猫種
コーニッシュレックス / シャム / バリニーズ など

フォーリンタイプ(Foreign)

南方タイプとも呼ばれます。その理由は暖かい地方に適応し、スレンダーな体型になったからです。
オリエンタルに似ていて肢や胴が細くすらっとした体型が特徴ですが、オリエンタルと異なり筋肉質の体型です。
中でもアビシニアンは古代エジプトの「聖なる猫」に似ているため、最も古い猫種の一つとも言われています

フォーリンタイプの猫種
アビシニアン / ジャパニーズボブテイル
ソマリ / ターキッシュアンゴラ / ロシアンブルー / 日本猫 など

セミフォーリンタイプ(Semi Foreign)

セミフォーリンタイプとは、コビータイプとオリエンタルタイプのちょうど中間のボディを持っています。
頭部は丸みをおびており、セミコビータイプよりも細長く、フォーリンタイプよりもずっしりとした重みを持っています。

セミフォーリンタイプの猫種

セミフォーリンタイプの猫種
アメリカンカール / エジプシャンマウ / オシキャット / スノーシュー
スフィンクス / デボンレックス / トンキニーズ / ハバナブラウン
マンチカン / ラパーマ など

ロング&サブスタンシャルタイプ(Long and Substantial)

ロング&サブスタンシャルタイプとは、上記のどれにも当てはまらず、その名の通り胴体が長くがっしりとした大型タイプを指します。
その体重は8〜10キロを超えることもあり、本来の野生猫に近い体型と言われています。

ロング&サブスタンシャルタイプの猫種

アメリカンボブテイル / サイベリアン / ターキッシュバン / ノルウェージャンフォレストキャット
バーマン / ピクシーボブ / ベンガル / メインクーン / ラガマフィン / ラグドール など

◎猫がかかりやすい重大な病気

猫風邪(猫カリシウィルス感染症)

猫ウイルス性呼吸器感染症や、猫カリシウイルス感染症と呼ばれる事もあります。
ヘルペスウイルスやカリシウイルスが主な原因となり、ワクチン接種により予防、または軽減する事が出来ます。
また、猫風邪を患っている猫のくしゃみ、目ヤニ、鼻水から感染します。
野良猫は感染している可能性が高いので飼い猫を近づけさせない、また飼い主もウィルスが衣服や皮膚に付着する恐れがある為、近づかない方が無難でしょう。
症状はくしゃみ、鼻水、咳、発熱などが現れ、人間や犬に感染することはありませんし、その逆もありません。
治療法は抗生物質を処方したりインターフェロンという薬を注射することもあります。
基本的には家庭での療養となり、安静、保温、食事の摂取が大切となります。
食欲が低下している場合は、点滴や流動食を与えます。
毎年のワクチン接種を必ず行う、感染猫に近づけない、飼い主も野良猫に安易に近づかない事が一番の予防法です。

猫エイズ(免疫不全ウイルス感染症)

猫免疫不全ウイルス(FIV)を病原体とするウイルス性の伝染病で、人間のエイズとは異なりますが、類似した特徴があります。
ウイルスは唾液に多く含まれており、感染猫とのケンカにより噛み傷に唾液が染み入り感染します。
グルーミングや交尾による感染は低く、遺伝による感染例も少ないです。
感染したかどうかは動物病院に行き採血により調べてもらえます。
若かったり初期症状である為に陽性が出ない場合もありますので、最低2回、外に出ているネコちゃんは定期的に検査するようにしましょう。
症状は、人間のエイズと同様に、免疫が働かなくなり低下し身体の抵抗力が落ちてしまいます。
感染したネコちゃんが何か他の感染症にかかった時、その病気をより悪化させたり、治りにくくなることが見られます。
また感染したネコちゃんの半数に口内炎や歯肉炎などの口腔疾患が見られ、鼻炎や腸炎、結膜炎、また貧血もよく見られます。
症状が末期になると病気を併発し、死に至る事もありますが、病気をきちんと理解すれば発病から守る事が出来ます。
またネコちゃんを外に出さない、ケンカ防止のため去勢・避妊手術を行うなど予防も行う事が出来ます。
日本では2008年からFIVワクチンが販売され始めましたが、ワクチンを打っても100%予防できるわけではない、副作用が強いなどの問題もあるようです。
病気に関して正しい知識と理解を身につけることが大切です。

猫白血病ウイルス感染症

猫エイズウィルスの症状によく似ていて、猫白血病ウイルスによって引き起こる病気です。
感染猫の血液、唾液、尿、涙などにウィルスが含まれており、ケンカでの噛み傷では高い確率で感染します。
また猫エイズとは異なり、胎盤を介しての胎児への遺伝、母乳からの感染なども引き起こります。
このウィルスもまた、動物病院での血液検査によって感染したかどうかを調べる事ができます。
感染すると白血病に限らず、様々な病気を併発し、感染、発病したネコちゃんは3〜4年で亡くなってしまいます。
しかし感染した年齢によって治ってしまうネコちゃんも沢山います。
生まれたててで感染すると、ほぼ100%ウイルスが体内で増える持続性ウイルス血症猫となり、発病、死亡に至ってしまいます。
離乳期を過ぎて感染すると半分のネコちゃんしか持続感染になりませんし、1歳以上では10%程度しか持続感染にはなりません。
一度検査で陽性が出ても4ヶ月は諦めずに陰性になる事を願いましょう。4ヶ月を過ぎると持続感染の可能性が高いです。
感染してしまったら定期的な健康診断を受け、室内飼いを徹底させ、病気を発病させない事が何よりも大切です。
現在はワクチンも開発されており、まだ感染していないネコちゃんに対して接種を行うと効果的と言われています。
またストレスを溜めない事も病気進行を遅らせる上で大変重要です。

猫汎白血球減少症(ねこはんはっけっきゅうげんしょうしょう)(猫伝染性腸炎または猫パルボウイルス感染症)

猫汎白血球減少症は、猫パルボウイルスによって引き起こる病気です。
軽度の場合は食欲不振や軽い吐き気や下痢などの症状で済みますが、急性のものではいきなり虚脱状態になって死亡することもあります。
ウイルスはとても感染力が強く、便などで体外から排出されても約半年間は感染力を有します。
通常は口からウイルスを接種しますが、子宮内感染が起こり胎児の流産や死産、胎児の小脳形成不全、失明などが起こることもあります。
外で何匹も集まっている猫の中に感染しているネコちゃんがいると他のネコちゃんにも感染してしまう可能性があります。
この病気もワクチン接種を行う事で予防する事が出来ますので、必ず予防接種を行うようにしましょう。
病気にかかってしまった場合は安静にし、早めに動物病院に連れて行きましょう。

猫の仕草による病気のサイン


●異常になめる!
→猫はグルーミングによって気持ちを落着かせます。不安を抱えている猫は異常に自分の体をなめます。
 ただし体毛が薄くなったり、皮膚を傷つけるほどなめてしまうと注意が必要です。
 また、習慣になってしまうと不安がなくても舐め続けてしまう癖がついてしまいますので、早めに動物病院に連れて行きましょう。
 獣医さんに伝えるときにどこをなめているのか、一ヶ所を傷つくほどなめているのか、など正確に伝えましょう。
 場合によっては不安ではなくかゆみが原因でなめている事もあります。

●かゆがっている!
→後ろ足を使ってしきりに体をかいたり、一ヶ所をなめたり噛んだり、特定の場所を気にしているときは注意が必要です。
 最も可能性が高いのは皮膚病関連、アレルギーなどのダニ・ノミ・カビが原因となる場合です。
 まれにお腹の中に痛みや違和感があったり、骨に異常がある場合も皮膚を気にする事があります。
 優しく患部を押してみて、痛がったりしこりがあったら内臓や骨のトラブルの可能性があります。

<脱毛やフケの場合に考えられる病気>
・皮膚の乾燥・・・栄養不良や加齢によりフケが多く出たり、皮膚が乾燥することがあります。
・ストレス・・・ストレスや不安が原因で過剰にグルーミングを行うことがあります。
・内臓疾患・・・目立つ外傷がない場合、ホルモン異常や栄養不良、内臓に問題がある事があります。

<強いかゆみがある場合に考えられる病気>
・耳ダニ、外耳炎・・・黒い耳垢が沢山見られる場合は耳谷の寄生の可能性があります。炎症が続くと慢性外耳炎になる可能性があります。
・疥癬(かいせん)・・・ダニが原因で主に頭部に寄生しますが、足で掻くことで全身に広がる事もあります。
・アレルギー性皮膚炎・・・口のまわりや目の上、頭、首、後ろ足など赤くてじくじくした潰瘍ができたり、小さなツブツブができる事もあります。


●水を多く飲む!
→もともと余り水を飲まない猫がいつもより大量に水を飲んだり、水の減りが早くなった場合は注意が必要です。
 尿の量に変化が無い場合は活動量が増えただけかもしれませんが、腎機能が衰えると水分を再吸収出来なくなり、水を沢山飲む事が有ります。
 ネコちゃんは腎臓が悪くなりやすいので、水を飲む量と尿の量は毎日必ず観察してあげましょう。

<水分摂取が増えた場合に考えられる病気>
・慢性腎不全・・・体の老廃物をろ過する腎臓の働きが衰え、水分を再吸収できずに尿の量が多くなります。
・糖尿病・・・肥満の猫に多い病気で、血液中の糖をエネルギーに変えられず、尿で排出されてしまいます。血液が濃くなる為水分摂取量が増えます。
・子宮蓄膿症・・・膿が子宮に溜まり、発熱したり化膿する事で水を沢山欲しがるようになります。
・その他・・・肝不全や内分泌疾患の可能性もあります。


●ぐったりしている!
→呼んでも反応しない、撫でても無愛想、隠れて出てこないなどいつもと様子が違ったり、好きなものに反応が弱くなったら注意です。
 全身状態が芳しくなく、一刻を争う自体かもしれません。特に外出させているネコちゃんは内臓損傷の可能性があります。
 嘔吐や食欲の減退、触ると痛がるなどの異常がある場合はすぐに動物病院に連れて行きましょう。

<ぐったりしている場合に考えられる病気>
・貧血・・・口の中が白い場合は外傷や病気より内臓で出血しているか、自分で血を溶かしてしまう溶血性貧血の可能性があります。
・心筋症、肺水腫・・・口の中が青紫色の場合は、呼吸状態が悪く酸素飽和度が下がっていて心筋症や肺水腫の可能性があります。
・腎不全・・・口の中が乾いている場合は腎臓の機能が低下して水が飲めなくなり脱水症状を起こしている場合があります。


●トイレで力む!
→トイレで排泄する時体をぶるぶると震わしながら力んで苦しそうにしたら要注意です。
 排泄物がきちんと出ているか出ていないかを確認し、出ている場合は血が混じっていたり異常が無いか確認してください。
 異常があった場合は排泄物を持って動物病院に行くと良いでしょう。

<排尿時の姿勢で力んでいるときに考えられる病気>
・泌尿器症候群、膀胱炎など・・・オス猫に多く見られ、排尿がないと体の外に排出されるべき毒素が体の中に溜まってしまい、短時間で命の危機を招きます。

<尿の色や状態が変なときに考えられる病気>
・膀胱炎、尿路結石、腎不全など・・・膀胱炎や尿路結石だと血が混ざり血尿になります。また無色透明だと糖尿病や慢性腎不全の可能性があります。

<排便時の姿勢で力んでいるときに考えられる病気>
・便秘、巨大結腸症、腸閉塞など・・・最も多いのが便秘で、便秘期間が長いと巨大結腸症の疑いがあります。また過剰なグルーミングで毛を大量に飲み込むと、毛球症と言う胃腸炎になる事があります。

<便の色が変、ゆるいときに考えられる病気>
・胃炎、腸炎、寄生虫など・・・泌尿器、消化器以外に寄生虫や感染症などが考えられます。水っぽい便の場合は小腸、粘液がついていたり、少量で頻繁だと大腸に異常があります。


●足を引きずる!
→足を引きずったり3本足で歩いていたり、ひどいときは1本の足がぶらぶらしていたら要注意です。
 体の下に皮下出血や爪痕などの外傷が無いか、皮膚病が無いかチェックしましょう。

<足を床につけていない場合に考えられる病気>
・骨折、脱臼など・・・足を床につけずにいる場合に、骨折や脱臼の可能性があります。

<足をチョコチョコとつく場合に考えられる病気>
・リウマチ、膝蓋骨脱臼など・・・足の先や膝下に原因がある場合があります。また関節炎や巻き爪の可能性もあります。

<足を引きずっている場合に考えられる病気>
・肩の関節異常など・・・肩甲骨や股関節など上部の骨に異常がある場合があります。


●頭を振る!
→繰り返し頭を振ったり傾けたりします。耳を触られるのを嫌がり、耳を足で引っ掻いたりする行動も見られたら注意しましょう。
 耳をチェックして、耳垢で汚れていれば外耳炎や中耳炎の疑いがあります。
 また外から見えなくても耳の奥に出血がある場合があり、放っておくと中枢神経障害になる場合もあります。
 体ごとぐるんぐるんと周る場合は、体のバランスをつかさどる前庭に障害が起きている可能性もあります。

<耳垢がついている場合に考えられる病気>
・耳ダニ、外耳炎など・・・黒い耳垢がついている、かゆみがあり赤くただれている場合は耳ダニが寄生しているか外耳炎の可能性があります。

<耳から膿が出ている場合に考えられる病気>
・外耳炎、中耳炎など・・・耳の奥から膿が出ている、耳垢が湿っている場合は外耳炎、中耳炎の場合があります。

<耳は汚れていないが頭を振る場合に考えられる病気>
・内耳炎など・・・耳の奥のほうで出血や炎症が起きていると内耳炎の可能性があります。


●おしりをこすりつける!
→座った姿勢で床や地面にお尻をつけてこすりつける事があります。一ヶ所をしつこくこすりつけていたら、気にしている様子です。
 猫には肛門の少し下の左右に袋状の「肛門腺」と呼ばれる器官があります。
 ここが炎症や可能を起こすと分泌液が外に出にくくなり、かゆみや痛みを伴うようになります。

<肛門の下がはれているときに考えられる病気>
・肛門のう炎・・・肛門からばい菌が侵入し、肛門のうが炎症を起こしている状態です。

<おしりがカサカサしているときに考えられる病気>
・下痢によるただれなど・・・水溶性の下痢が続くと肛門周りがただれてかゆくなります。ひどい下痢が続くと腸が出る直腸脱になる危険もあります。

<おしりに粒状のものがついているときに考えられる病気>
・条虫症など・・・爪実条虫はノミに寄生して成長します。猫が普段寝ているところに黒い粒があったらノミがいる証拠です。


●息づかいがおかしい!
→息が詰まって、呼吸が苦しそうな状態や呼吸音が大きくなったり、鼻水、くしゃみを伴っていたら要注意です。
 ネコちゃんが口を開けて呼吸をしていたら明らかな異常ですのですぐに病院に連れて行きましょう。

<くしゃみ・鼻水が出る場合に考えられる病気>
・猫風邪・・・猫風邪はヘルペスウイルス感染やカリシウイルス感染などがあり、ヘルペスウイルスだと1週間程度で良くなります。1週間以上かかる場合は他のウイルス感染や細菌感染を起こしていることも考えられます。

<横になれない場合に考えられる病気>
・肺炎、膿胸など・・・横になれない場合は肺炎や膿胸の場合があるので、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。


●吐く!
→何度も吐く、吐こうとしても吐けない、吐いた後すっきりした顔をしないなどぐったりしていたら要注意です。
 猫が吐く理由は消化器症状が原因の場合と、全身の状態が悪くて吐く場合の2つに分けられます。
 原因は病気、誤飲、毛玉が考えられますが、毛玉の場合でも慢性化すると食道炎を起こす場合があります。

<吐こうとしているが吐けない場合に考えられる病気>
・誤食、毛球症など・・・グルーミングでなめて飲み込んだ毛が胃にたまり大きくなる事を毛球症と呼びます。また消化できない異物を飲み込んだ場合も似た症状が現れます。

<食後すぐ吐く場合に考えられる病気>
・消化不良、食道炎、巨大食道症など・・・食後すぐ吐く事を「吐出(としゅつ)」と言います。これは胃に入る前に吐き出している状態で消化不良が考えられます。また食道が拡張し食べ物が流れなくなる巨大食道症や慢性的な食道炎を起こしている可能性があります。

<消化されたものを吐く場合に考えられる病気>
・胃腸炎、腸閉塞、腸重積、食物アレルギーなど・・・一度胃の中で消化されたものが出てきたり、空腹時に黄色い胃液が出てくるときは胃腸炎の可能性があります。また腸管が重なり合い腸が機能しなくなる腸重積や、異物を飲み込んだ為に腸が詰まる腸閉塞は緊急度の高い病気で、外科手術が必要となります。

<全身状態が悪い場合に考えられる病気>
・尿毒症、肝不全、糖尿病、心臓や肺の疾患など・・・消化器症状以外の原因で吐いている場合は、重度の尿毒症や重度の肝不全、糖尿病がかなり進行しているなど、かなり全身の状態が悪いと考えられます。心臓や肺に疾患があると呼吸状態が悪くなるので、咳をした時などに白い泡状のもを吐くという症状が見られます。こういった症状が現れたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。
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